エピソード74:ダイエット

  夏が来ましたね。水着の季節ですね。ワタシには関係ないですよ。以上。何のことやら。夏といえば必ず話題になるのがダイエット。まぁダイエットなんて年がら年中流行って(?)いるけれど、薄着になる夏は特にその必然性が叫ばれるのだ。

 今でこそ「女力士」「女子プロレスラー」と呼ばれる私だが、若い頃は痩せていた。子どもの頃なぞ、真っ黒に日焼けしてガリガリだったため、まるでゴボウのようだった。今はすっかり色が抜け、ふやけた聖護院大根である。いつ頃からこんなに太り始めたのか?少なくともハタチまでは、スーツは9号、Mサイズが余裕で入っていた記憶がある。それがいつの間にやらLサイズも怪しくなり、万年ダイエッターに。そして決定的な出来事が起こる。あれは5年前の夏のこと、ささいなことがきっかけで過食症になってしまった。これまでのダイエットの反動が一気に来てしまったのだ。こうして現在のワタシが出来上がった。服のサイズ?「大きいサイズ」コーナーへまっしぐらですが?

 思えばそこまで太ってもなかったのに、周りから冷やかされて本気にしたのがまずかった。辛い食事制限にカロリー計算、間食を抜いてご飯は計りで計量、朝からウォーキングにストレッチをし、数々の器具を購入してのトレーニング、果ては高額なサプリにまで手を出し(全く効果が無かった)、何がなんでも痩せなければと強迫観念に追い詰められていたのだった。

 その結果、精神的にプッツン(!)し、極端な過食へと走ってしまう。見る間に身体は膨れ上がり、なんと5ヶ月で25kgも増えてしまった。その年の写真を見ると、5月と10月ではまるで別人である。ダイエットをしている人、特に若い女性に告ぐ。あなた方は、そのままで十分美しい。無理を重ねると、ワタシみたいに取り返しがつかなくなりますよ。

 あれ以来、何をしても1ミリも痩せない。人生の半分を痩せて過ごし、半分を太って過ごしたこの自分。体型が違うだけで、周りからの視線や態度も180度違ってくる。当然メンタルにも影響を及ぼし、性格まで違ってきた気がする。人間の体とは本当に不思議なものだ。

 今日もまた、重いカラダを引きずってヨロヨロと生きて行こう。ごっつぁんです!




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