エピソード60:手習い

 物事を始めるのにぴったりな季節、それが春。気候が良いせいか、創作意欲が湧くのも春が多いように思う。去年の日記を見返してみると、ちょうど今頃「デコパージュ」を始めている。「デコパージュ」とは、布や小物に絵を貼り付けて仕上げる作品のこと。あの頃は手芸用品のお店でキット一式を買い込み、バッグやビンを装飾しては喜んでたなぁ。今?せっかく買ったデコパージュのセットは、物置きの片隅でホコリをかぶっていますが何か?

 思い立ったらやらずにはいられないが、飽きるのも人一倍早いこの私。これまでモールアート、缶バッジ、ペーパークラフト、紙袋リメイクポーチ、変わった所では色彩検定の勉強から果ては通信制の大学(!)まで、あらゆるものに首を突っ込んでは挫折してきた。キーボードを買ってひと通り弾けたらもう飽きて、売り払う。漫画家になれる(?)デ◯ゴスティーニ系の教材は、集めるだけで満足し結局最後はフリマに出してしまう。いよいよモノにならない。とにかく、めんどくさくなるのだ。

 だんだん思い出してきた。無理にでも外へ出る機会を作ったら続くかと、油絵教室やスポーツジムにも通ってたんだった。ちなみに油絵教室は、静物の下に敷いてあるクロスの柄を描くのがめんどくさくなり、途中で辞めた。家族で通ったイ◯ンのスポーツジムは、最初のうちこそ真面目にやってたのにこれまためんどくさくなり、しまいには風呂だけ浸かりに通ってた。そうそう、いっとき子どもの中で流行ってたブレイブボードにも手を出したんだった。スケートボードみたいなんだけど、前後にひとつずつしか車輪が付いてないという恐ろしい乗り物!何であんなのに乗ろうと思ったのか(しかもアラフォーで)、我ながら理解に苦しむ。ちなみにブレイブボード、20mくらいは乗れるようになってたぞ。ジャージに穴開けたけど。

 実は今年もすでに、ピンバッジのキットとUVレジンのセットを買ってある。『またつまらないものを作ってしまったー』。こうして引き出しの肥やしは増えていくのであった。

 



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