エピソード56:牧野さん

  2023NHK朝ドラのテーマが、牧野富太郎に決まった。ご存じの通り、高知が誇る偉大な植物学者である。この牧野さん(親しみを込めてさん付け)。密かにワタシの「推し」だったので、ニュースを見た時には小躍りした。小学校を中退したのに東京帝国大学での研究を許された人は、牧野さんだけだと思うぞ。あの緻密な植物画のセンスといい、ほっかむりしてキノコ踊りをするユーモアといい、愛すべき才能にあふれたキャラクターではないか!しかも若い時は結構イケメン♡来年が楽しみですね~

 高知市の観光地、五台山にある牧野植物園。ここは昔から私の庭(?)であった。我がT須地区のシンボルとも言える五台山は、T須小学校の校歌にも歌われている。『♪T須の丘の~竹の葉に~歴史はかおる~五台山~』←こんな感じの校歌だった。今でも忘れられない、「手つなぎ遠足」という行事にて。新1年生と6年生がペアになり、手をつないで五台山に登るというのだが。「手つなぎ」という言葉を鵜呑みにした6年生のワタシ。か弱い1年生の手を握りしめたまま一瞬たりとも離さず、往復4時間の道のりを苦行のように耐えたのだった。手汗がボタボタ垂れていたのを今でも思い出す。ああ難儀しい。

 そうそう、牧野植物園といえば。今でこそリニューアルされて明るくきれいになっているけれど。昔はだだっ広い敷地に古~い温室、得体の知れないティラノサウルスの像まであり、なんだか薄気味が悪かった。やたらに沼みたいな池みたいな湿地まであって、よくそこにボールを落として叱られた。少し行くと鬱蒼とした森につながっており、そこから入園料を払わずタダで入る人(我が両親のこと)もいた。そういや温室に生えてるバナナを探すのが楽しみだったなぁ。今の温室はバナナだけでなく、ミラクルフルーツとか珍しい果物もあって、ホントに充実している。惜しいのは入園料がちと(略)。

 このまま牧野さんブームが来たら嬉しいけれど、自分のお気に入りが有名になるのは寂しくもありでフクザツ。「牧野富太郎そっくりさんコンテスト」とか「キノコ踊りの夕べ」とか、イベントも開催されるといいなあ。早くみんなが気軽に遊びに行ける世の中が来て欲しいものですね。




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