エピソード51:番外編・発達障害

  発達障害ー最近よく聞く単語だ。流行り病でもないのにねぇ。それはさておき。何を隠そう(←隠しきれてないですよ)、私ゃれっきとした「広汎性発達障害」の診断が下りている障害者(?)だ。広汎性発達障害と書いて、「こうはんせいはったつしょうがい」と読む。今は「自閉スペクトラム症」に名前が統一されているこの障害。面倒なので、詳しい説明は省きますね♪

 幼少時は全く手のかからない子どもだった私。1歳8ヶ月にして、弟が風呂場で溺れている(!)ことを母親に伝え、2歳にして絵本を読み、6歳の時には国語辞典を片手に新聞を読みこなしていたという。自分が周りと違うと感じたのは、幼稚園に入った3歳の時。なんせお友達が全く出来なかった。唯一のお友達は、黄色いお洋服に赤いお目目の「ぴーこちゃん」。ただこのぴーこちゃん、私をしょっちゅう噛んだ。母はえらく変わったお友達が出来たと思っていたそうだが、それもそのはず。ぴーこちゃんは、園で飼っているセキセイインコ。この頃から、鳥とだけは心が通じ合ってたらしい。また、幼稚園にいる間は一言も喋らなかった。歌も歌わずお遊戯もせず。その代わり頭の中には全て入っており、家に帰ってから家族に披露してたらしい。こんな調子だから、小学校に入ってもなじめるわけがない。先生からは奇異の目で見られ、クラスメイトからは仲間外れの対象に。当時は発達障害の概念すら無かったから、誰も私の「おかしさ」が分からなかった。知的障害を伴う自閉症(カナー型)だけが、自閉症だと思われていた。

 障害だと判明したのは、なんと30代になってから‼︎これはいよいよおかしいと医療機関で検査して、やっと診断がついた。検査だけで何種類あったことか…。よくネットに転がってる発達障害診断テスト(?)なんてのは、全くアテになりませんよ!これで分かったのは、知的能力(IQ)はめったにないほど高い(MENSAに入れるぞ!)が、対人関係やコミュニケーションがとんでもなく不得意、その場の雰囲気を読むことや先行きを予想するのがおそろしく苦手だということ。また、身体の動かし方がありえないほど不器用で細かい作業ができないということだった。この超アンバランスな身体を40ウン年抱えてきた私。現代社会という水の中に漂う、異質な一滴の油みたいな自分をほめてあげたい(ヨヨヨ…)。発達障害のエピソードは、今後も小出しにしていく予定!




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