エピソード49:手帳

  店頭に来年のスケジュール帳が並ぶ季節になった。毎年様々な種類の手帳が発売されて、買うのに迷う。ひとくちに手帳といっても、ただ予定を書きとめる物から、「バレットジャーナル」のような日常のタスク管理まで多種多様だ。高知県オリジナルの「高知家手帳」なるものも存在する。手帳の書き方を紹介した本も、たくさん出ている。中には10冊の手帳を併用する猛者もいたりして。皆忙しいんだかヒマなんだか⁉︎

 学生時代、予定が詰まった同級生のスケジュール帳にとても憧れた。カラフルなマーカーやスタンプ、シールで彩られた手帳は、「リア充」の極みのようで見ていて眩しかった。サークルにバイト、コンパにデートetc…。キラキラした学生生活を送っているのがとてもうらやましく思えた。こっちはというと、予定といえばせいぜい歯医者の予約くらい。せめて色使いだけでも真似ようとカラーペンで書いたりしたが、目がチラチラしただけだった。…なんでこうも違うのかねぇ(ため息)。

 ところで手帳って、結構相性がある。合わないものは数千円かけても使いづらかったりするのに、合うものは雑誌の付録やショップのノベルティでもかまわない。とある手帳がとても使いやすくて、10年近く愛用していた。ある年、急に気分を変えたくなって、違う手帳を買ってみた。ところがどういうわけか、どうしても記録が続かない。何冊か買い替えたが、どれもしっくり来ないのだ。しまいには実生活までうまく行かなくなり(!)、しばらく手帳を書く習慣から遠のいてしまうほどだった。スケジュールを管理していたのではなく、管理されていたのか⁉︎そう思うたら、たいて背中がぞんぞんするちや(怖)。

 そういえば子どもの頃は、手帳などの文房具は近所の文具屋さんで買うのが当たり前だった。今、そんな地域の文具屋さんはほとんど無くなっている。寂しいけれど、これも時代ですかね。さてさて、来年はどんな予定で埋まるのかな?。良い年でありますように!



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