エピソード40:噂

  社会情勢が不安だと、妙な噂がよく流れる。例のワクチンだって、「あれは◯◯の陰謀だ」から「打つと磁石人間になる」まで、まあよくも考えついたものだと思うような噂を各所で聞いた。皆どこからそんなネタを仕入れて来るのか、逆に聞きたいくらいだ。とあるニュースで「60代の男性」と報道されていたのが、『私の知り合いの知り合いにおる、40代の女の人がよ~』なんて話にすり替わってたのも聞いた。こうなるともはや尾ひれどころか、ハラホロヒレハレである。

 噂というほどでもないが、高知にもう一つイ◯ンが出来るという話を聞いたことがある人もいるのでは?数年前くらいに流行った(?)話で、N国市のMルナカに出来るとか、結構現実味を帯びていた。諸般の事情でこれは立ち消えになったのだが、最近になってまた『どこそこにイ◯ンが出来る』という話を聞いた。確かに噂の場所は、広大な土地を整備しており、大きな建物が出来つつある。しかし当然だが、出来上がったのはイ◯ンとはまるで無関係の自動車会社だった。どうやらそそっかしい高知の人は、大きな建物が建っているのを見ると、全部イ◯ンだと思い込むらしい。イ◯ンが来て欲しいのは山々カワカワだが、今の高知の人口ではもう無理だろう。

 私自身は噂を信じるタイプではない。ただ話を面白くするためのツールだと思っている。噂なんて、例えば学生時代まことしやかにささやかれていた、「学食のラーメンとうどんは同じスープらしい」とか、その程度のレベルで楽しむものだ。けれども信じる人にとっては、我が身を脅かす一大事なんだろう。今だに真顔で『当たり屋のナンバーに気をつけて云々』みたいなデマを語る人に付き合わされると、人間は進んで胡散臭い話を信じ込む仕組みになってるんじゃないか、なんてウンザリしてしまう。

 さあ、お次はどんな噂が流れるんでしょうね。あくまでも噂は噂。♪信じちゃいけないよ~♪



コメント

このブログの人気の投稿

エピソード104:取材

エピソード99:県営渡船と御畳瀬の町

エピソード103:夢あれこれ