エピソード21:ヤマモモ

 「ヤマモモ」と聞いて思い浮かぶのは次のうちどちらか?①植物②詩集、な~んてね。高知県民以外の人は何のことやらと思うでしょうが。このヤマモモ、高知県の県花(県木ではない!)であり、古くから愛されている高知のこども詩集のタイトル(こちらは「やまもも」)としても使われている。ちなみに高知県の県木は「ヤナセスギ」、県鳥は「ヤイロチョウ(このエッセイのタイトル♪)」。全て頭に「ヤ」がついてるから覚えやすいのだ(バスガイドさんに教わった)。ついでに言えば、ヤマモモを県木としているのはお隣の徳島県だそうです。うん、ひとつ賢くなった。

 ただこのヤマモモ、味はというと、なんだか「…?」になってしまう。はっきりとした風味を思い出すほど常食するような果物(なのか?)でもないような。そもそもスーパーとかに並んでいるのをあまり見かけない。街路樹で道路の上に実がボタボタ落ちてるイメージ(汗)。あの上を踏みたくない感覚、アナタなら分かりますよね⁉︎

 有名なブランドには「亀蔵」とかがあるらしい。一体いくら万円するんだろ⁉︎ヤマモモはやはりタダで採って食べるorおすそ分けしてもらうものだ。…まぁそこらに生えてる街路樹のヤマモモは、鳥もクチバシをつけないほど「酸い」のがオチなんだけども(街路樹を食うな)。

 こんな素朴な味わいの分かる人も、段々少なくなって行くのだろうか。甘さや濃さをやたらに強調した果物が増えているけれど、私たちは贅沢になり過ぎてると思う。野山が育んだ自然の旨みにあふれるヤマモモが、なんだか恋しい。


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