エピソード6:良心市
道端にある無人販売店のことを、高知では良心市と呼ぶ。この良心市、非常に効率的な仕組みだと思うのだが。まず、人件費がかからない。市自体も簡素な作りでOK(台風が来たら壊れてた、なんてこともあるけど)。家賃もいらないだろう。朝どれで新鮮かつ究極の地産地消。さらに非対面販売&エコバッグ必須なので、時代の最先端を走っている。特別な技術や設備なしでサステナブル(?)な社会生活が可能。必要なのは「良心」のみ!
良心といえば。母が前に利用した良心市の野菜には、なんとお釣りがくっついていたらしい。しかも誰もくすねていく人がおらず(当然ですが)、大根に20円がテープで貼り付けられていたとか。つくづく高知に住んでいて良かったと思う。
良心市愛用者の頭の中には、どこに何を売る市があるのかという地図が存在している。あそこの田んぼの角はお花が安い、そこの溝の横のほうれん草が良かった、スイカはどこそこの~という具合。ちなみにウチは、市町村越境してまで安いモノを買いに行きます(最遠土佐清水)。しかしスイカとかリュウキュウ(高知の野菜・やたらに長い)とか、とても徒歩や自転車では買いづらいと思うのだが。そういえば小夏や文旦の大袋も、クルマでないと買えないですね。あ、ドライブスルー専門⁉︎
高知の生活に密着した大切な文化遺産、良心市。その存続は、私たちの「良心」にゆだねられている。
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